なぜよく噛んで食べないとダメ?
「よく噛んで食べなさい」ということは子供のころから言い聞かせられていて誰もが認識していると思います。ですが、自身の普段の食事を振り返ると朝や昼のお仕事の合間に食べるときはついあまり噛まずに急いで食べてしまっていないでしょうか?
今回の記事ではよく噛んで食べることの重要性を改めて確認して、日々の食事を見直していただければと思います。
お通じがスムーズに
よく噛むことで唾液がよく出て、唾液に含まれる消化酵素(アミラーゼ)の働きと、食べたものが細かくなることで胃腸への負担を減らします。
よく噛んで食べることで必要な栄養はきちんと体内に取り込まれ、不必要な残りカスだけが排出されるという、理想的なお通じになります。
よく噛まないと食べ物がきちんと処理されない状態で大腸に送られ、消化されないままのたんぱく質や脂肪が悪玉菌のエサになってしまい、その結果、悪臭を伴うオナラが、、、、
食べすぎ防止
噛む回数が増えると、満腹中枢に作用して食欲を抑制するホルモン(コレシストキニン)が長時間分泌されます。これによって同じ量を食べてもよく噛んで食べた方が食事の満足感があがります。結果、食べ過ぎが防止され肥満などの生活習慣病の予防につながります。
ゆっくり食べると食後のカロリー消費アップ
よく噛むことは食事時間が長くなることにつながります。食べ物を口の中に入れている時間が長くなると食事によるカロリー消費(食事誘発性熱産生)が多くなります。2021年に早稲田大学の研究グループからScientific reportという学術雑誌で報告された論文で科学的根拠が示されています。
固形物か流動食かといった食事の形態に関係なく、口の中に食べ物がとどまる時間が長くなるほど食後のエネルギー消費が促進されると報告されています。
1度の食事をゆっくり食べたことによって増える消費カロリーアップは微々たるものですが、それが毎食365日続けば大きなエネルギー消費になるので、健康やダイエットのためにゆっくり食べることを習慣にしていきましょう。
まとめ
自分もよく噛んでゆっくり食べることは疎かにしがちなので、今回の記事をきっかけに自身の食事を見直そうと思います。健康づくり、身体づくり、ダイエットはできることからコツコツ習慣づけることが大事です。一緒に頑張りましょう!
参考:
Zhu Y, Homs JH: Increasing the number of chews before swallowing reduces meal size in normal一 weight, overweight, and obese adults. J Acad Nutr Diet 114:926-931(2014)
Yuka Hamada & Naoyuki Hayashi: Chewing increases postprandial diet-induced thermogenesis.
Scientific Reports volume 11, Article number: 23714 (2021)
筋肉をつくる食事・栄養パーフェクト事典 岡田隆 (監修), 竹並恵里 (監修)
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